Smart Life

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2019年 5G関連おすすめ4銘柄

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超高速・大容量で通信が変わる

 次世代通信規格「5G」は、IoT社会をインフラ面から支えるのに必要不可欠なものです。ビッグデータ分析や人工知能の加速的な進化を考えたとき、飛び交う膨大なデータをリアルタイム処理するインフラが存在しなければ、それは機能しなくなります。2020年には約500億個の端末がネットに接続されるとも試算されていますが、その際に不可欠なのが5Gで、現在の4Gよりもはるかに高速・大容量でなおかつ多数同時接続、超低遅延といった高いハードルをクリアするものです。

 

5Gの経済波及効果

5Gの活躍の場として最も分かりやすいのは、高解像度の動画配信サービスで「4K・8K」関連機器の普及に伴いデータ量の飛躍的な増加に対応するものです。このほか、世界の自動車メーカーやIT企業が開発を競い合っている自動運転やドローン、更に産業ロボット、医療機器の遠隔操作などでも重要なインフラとなることが予想されています。
AI・IoT技術などの通信インフラという形で5Gがもたらす経済波及効果は絶大で、国内だけでもその効果は30兆円を超えるともいわれています。その最たるものは半導体需要の喚起で、ビッグデータの普及でデータセンター増設が一段と加速し、つれて底上げ的なメモリー需要創出へと結びついていきます。

 

ファーウェイの退場

5Gの商用化に向けては、北米地域が先行する形で世界の通信事業者や機器メーカーが一斉に動き出し、2020年の商用化が2019年に1年前倒しする方向で調整が進められています。日本でも東京オリンピック開催年に間に合わせる形でのインフラ整備を進めており、官民を挙げて突き進む状況になっています。
一つ注意しておくべきことは、中国の通信大手ファーウェイなど中国製品を安全保障上の理由からか排除する動きが世界的に広がっていることです。ファーウェイは現在移動体通信基地局向けシェアで世界の3割近くを占めており、5G分野でも主導的な立場にあります。ファーウェイの通信市場からの退場は、NECや富士通など日系通信機器メーカーを中心に商機をもたらす可能性があり、その取引先となる部品メーカーソフト開発会社にも雪崩的に受注が舞い込んでくるケースも考えられます。

 

5Gの象徴株・アンリツ

5G通信システムの普及で不可欠な通信計測器を手掛けるアンリツは、同テーマの象徴的な位置付けにあります。昨年12月に北米で先行的に5Gサービスがスタートしていますが、今後5G対応スマートフォンが商品化されてくることで、アンリツのビジネスチャンスはさらに広がっていくことが考えられます。
アンリツのIRからは「米国のインテルやクアルコム、韓国サムスンといった大手企業向けをはじめ、5Gチップセットや端末開発向け測定器などの受注が伸びている」と発表されていて、2019年3月期の業績見通しについても1月30日に今期2度目となる上方修正を行っています。この背景には「5G関連の売り上げが想定を超える勢いとなっていることで、その部分が業績の増額に反映された」としています。この上方修正は単なる増額ではなく、5G向け需要が本格的に始動したことが主たる理由だったことで、株価の強力な刺激材料になっています。

アンリツは2016年に米アジマスシステムを子会社化し、フェージングに関するソリューションを強化して5G関連需要への対応を進捗させてきましたが、この効果が結実する段階を迎えています。会社側では「2021年3月期の時点でモバイルビジネスにおける半分は5G関連で占める」としており、思惑先行だった買いから、現実買いへのステージに変わりつつあります。

 

5G関連の有望銘柄

このほか5G関連株として有力視されるのは、高速データ通信向けなどで強みを持つ通信計測器メーカーのアルチザネットワークスや通信制御ソフト開発及び通信網の保守サポートを展開するネクストジェン 、通信分野を中心としたシステム開発で実績の高いサイバーコム、NECグループを主要販売先とするシステム構築会社で通信系コア技術に強いアイレックス、IoT、クラウド分野を得意とし通信ネットワーク環境の構築を担うネットワンシステムズなどです。
また、半導体設備向けデバイスのほか、移動体基地局向けに温度調整部材も手掛けるフェローテックホールディングス、通信・放送用アンテナのトップメーカーである日本アンテナ、車載用アンテナではヨコオ や原田工業 、半導体商社で通信機器向けFPGAを扱うPALTEKなども要マークとなる。

 

ここから注目すべき4銘柄

1. santec

santecは光通信用部品メーカーで光測定器やOCT(光干渉断層計)を手掛けています。足もとの業績は会社側想定を上回る好調な推移をみせており、19年3月期業績予想を大幅に上方修正し、営業利益は期初予想の6億6000万円を8億円に増額変更しています。
この増額の背景には、前出のアンリツ同様5Gが大きく絡んでいます。「北米通信設備メーカー向けに5G向け光モニターが好調だったことなどが主要因となって、全体利益予想の修正につながった」、「5G関連需要については、現段階では北米向けが主流だが、今後も国内外で創出される需要に対応して、業績に反映させられることに期待している」と会社側からは発表されています。

2. アイエスビー

アイ・エス・ビーは通信制御ソフトが主力で、携帯電話基地局向けで高い実績を誇ります。クラウドやIoTなど企業のIT投資需要はもちろん追い風ですが、5G関連としての位置づけが株式市場では定着してきています。会社側では「当社は通信基地局向けでDSPなど制御システムを展開しており、案件確保は通信キャリア主導でやや受動的な面もありますが、5Gの普及に際しては期待を寄せている」としています。18年12月期営業利益は前期比34%増の8億円を見込んでいて、5G関連の基地局に絡む案件が伸びるなか19年12月期も2ケタの利益成長が視野に入ります。

3. Jストリーム

Jストリームは動画のストリーミング配信を手掛けていて、ライブ配信は医薬向けが堅調なほか、他業種の需要開拓も進めています。オンデマンド配信でも需要を捉えていますが、いずれにせよ5G時代の到来により同社の事業展開は大きな可能性を秘めています。直近では、松任谷由実VRライブなどの動画配信を実施、同時に360度カメラによるVRライブの配信を行うことも発表していますが、近い将来の高速・大容量化で動画配信の付加価値は格段に高まることになりそうです。5G技術を活用したスマートフォン向けeスポーツイベントなど市場開拓余地は絶大で、足もとは増収増益基調を続けており、19年3月期は14%増収の6億9500万円を見込んでいます。

4. オリジン電気

オリジン電気は時価でPER5倍台、PBRも解散価値の半値水準である0.5倍前後と超割安圏に位置しています。5Gでは電波の直進性を補う形で小規模基地局の数が急増することが想定されますが、その場合「基地局に使われる電源装置の需要も飛躍的に増える」との思惑が株式市場にはあります。同社は18年4-12月期の決算で、営業利益は前年同期比92%増の24億9100万円と急拡大し、対通期進捗率を考慮すると19年3月期計画の営業利益30億円は上振れする可能性を内包しています。

 

5G関連についてはまだまだ始まったばかりで、これから飛躍する銘柄が増えてくるものと思われます。この大きなトレンドに乗り遅れないよう、ここで紹介した各銘柄の動きに注意しておくと良いでしょう。